所謂日常日記
榎田信衛門「鯨のしっぽ」
本を読む、テレビを見る、
街を歩く、田舎を彷徨う、
物を喰らう・・。
日々の出来事の中で、
一瞬「海馬」に蓄積された記憶を
このページに綴っていこうと思う。

「海馬(hippocampus)」
大脳の古皮質に属する部位で、欲求・本能・自律神経または記憶に関する中枢器官。


第594回

6月25日の日常から・・

「蚤戦記」から4年。
平和な季節はそう長くは続かない。

休日の午後。
風雲急を告げる絶叫!

「蛾が沢山いるよ!」

(オープニングテーマ/ホルスト・惑星より「火星」)

ちなみに私の天敵はズバリ「蛾」である。
ヤクザ者数名に囲まれても全くひるまず、
似非同和に12時間監禁されても頑として首を縦に振らなかった私であるが、
「蛾」だけはダメだ。怖い・・。

素浪人花山大吉だって猫という弱点があるではないか。
私にだって弱点はあるのだよみんな。

しかし「戦わなければならない時がある」とキャプテンハーロックは言った。

外は雨である。
長雨、しかも昨夜からの豪雨。

玄関脇のガレージに出た。

いる。
いる。
いる。
いるぞ!

壁だのガレージのスレート屋根だの至る所に点々といる。

ドクガだ。

嫌いなものを恐れはするが、敵を知ることは私の人生のテーマの一つだ。
だから昆虫。特に蛾に関しては相当な知識を持つ私なのだ。

たしかに時たまドクガの成虫を見かける事はあった。
だが、これほど大発生していたとは。
恐らく、羽化した成虫が長雨で行き場を失い、雨宿りができるlunediの外壁・ガレージに群れをなしたのであろう。

とりあえず家庭常備のフマキラーA・Wジェットが攻撃第一波として動員された。
シュっー。
シュっーー。
薬液が噴射される。

突然の攻撃に我を失い飛び跳ねるドクガたち。

ちなみにドクガの成虫しかもメスは強力な毒毛を持っている。
※卵、幼虫にも毒毛がある。特に幼虫の成熟期の毒毛は強力なので注意が必要である。
この毛が皮膚につくとアレルギー炎症を起す。
近年、花粉症より危険な呼吸器アレルギー物質として注目されているのがこのドクガの毒毛である。
幼虫も成虫(メス)もいざとなったら毒毛を散らす。
仮に死んだとしても毒毛の効力は消えない。非常に始末が悪い。

死を前にしてもがき苦しむドクガたち。
当然毒毛があたりに散っているのだが、幸い雨が降っているため、危険度は低い。

しかし・・。
戦いはさらに激しさを増していった。
どこからともなく、続々とドクガの援軍が現われる。
その数、百頭以上!

遂にフマキラージェットは弾切れ・・。
急遽フィラリア井元が、水前寺駅通りのドラッグコスモスに走る。
その間、使い古しで残量僅かとなったキンチョールを投入。
しかし、無念・・。
噴射力が弱い・・。弱過ぎるのだ。
不規則かつ三次元攻撃をかけてくるドクガ特攻隊の奮闘。
敵ながら天晴れである。
しかし、負けるわけにはいかない。
これは人類と蛾のプライドをかけた一戦なのだから。

遂にキンチョールも底をついた。
庭用ホウキで白兵戦を仕掛けるParaT軍。
しかし、多勢に無勢‥。ジリッ、ジリッと後退を余儀無くされる。

そこへフィラリア井元が新鋭兵器をドラッグコスモスから持ち帰った。
お徳用アースジェットである。
シュっー。
シュっーー。
薬液がパワフルに噴射される。

次々に撃墜されるドクガ軍。
しかし、援軍の数が多く、戦線は一進一退。膠着状態のままである。

雨がひどくなってきた。しかも日没が近い。

とりあえず本日の作戦遂行を諦め。
明日の決戦に備える。

遂に最終兵器「スミソン」が再び用いられるのだろうか?

戦いの日々は続く。


※蚤戦記シリーズのご案内
2002-07-17 第065回 『ParaT vs 蚤・・その1』
2002-07-18 第066回 『ParaT vs 蚤・・その2』
2002-07-19 第067回 『劇・アンテベート軟膏』
2002-07-20 第068回 『ParaT vs 蚤・・その3』


◆本日の一言NEWS・・「ドクガに刺されたら」
まずはガムテープを貼付けて毒毛を取り除いてみましょう。





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