所謂日常日記
榎田信衛門「鯨のしっぽ」
本を読む、テレビを見る、
街を歩く、田舎を彷徨う、
物を喰らう・・。
日々の出来事の中で、
一瞬「海馬」に蓄積された記憶を
このページに綴っていこうと思う。

「海馬(hippocampus)」
大脳の古皮質に属する部位で、欲求・本能・自律神経または記憶に関する中枢器官。


第539回

11月9日の日常から・・

本田美奈子さん追悼でエピソードを一つ。

先輩ミキサー氏と飲んだ時の会話を思い出した。
「こないだモニタミキサ(アーティストに音声を返すミキシング担当)をやった時にさ、本田美奈子がさ、生意気に《今のヴォーカルのハイをもう少し下げ気味の方が聴き取りやすいです》なんてぬかしやがったんで、アイドルがなんだ!と思ったら、ツマミの微調整を全部聴き取りやがんの。あいつ凄いぜ・・」と語っていたのを思い出した。
「先輩。半年くらい前ですけどね。○○○○のイベントでミキサーやったら、まるで逆・・笑。ツマミ動かしてないのに《OKでーす》ってぬかしやがった」
ちなみに○○○○は見事に消えたが、本田美奈子は生き残り、そして永遠になった。
彼女は間違い無くプロだったと思う。合掌。

ところで「プロ」って何だろう。
職業としてその分野に携わっていれば「プロ」か?
違うと思う。

「志し」という言葉があるが、トドのつまり、遠い目標(恐らく辿り着けない)に向かって、ひたすら精進し続ける馬鹿のことを「プロ」と言うんじゃないかな。
人間というのは非常に悲しい存在で、目標に辿り着くことなく、かならず「死」を迎えることになっておる。
どうせ目標に到達できないのなら、適当にお茶を濁して生きていく・・これこそ利口な生き方というものである。
しかし敢えて馬鹿な道をとことん突き進む人がいる・・これが「プロ」というものなんじゃないかな。

プロが減っている。

20年くらい前は、放送業界など私の周囲にもプロがごろごろ居た。
一見刹那的な生き方に見える奴等だったけれど、いつも熱かったよ。
思いきり刺激を受けて、私も馬鹿になっちまった・・笑。

1980年代で日本は終わってしまったのか。
その時に生まれたお前等。
いま20代のお前等だよ。
《馬鹿》とは何か分かるか?
※杉村太蔵レベルは馬鹿に遠く及ばぬ。


◆本日の一言NEWS・・「ENDRESS STORY」
最近お気に入りの一曲。






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