所謂日常日記
榎田信衛門「鯨のしっぽ」
本を読む、テレビを見る、
街を歩く、田舎を彷徨う、
物を喰らう・・。
日々の出来事の中で、
一瞬「海馬」に蓄積された記憶を
このページに綴っていこうと思う。

「海馬(hippocampus)」
大脳の古皮質に属する部位で、欲求・本能・自律神経または記憶に関する中枢器官。


第462回

3月30日の日常から・・

インフルエンザの連鎖から遠ざけるため、
嫁さんの実家に独り疎開していた長女。(なんと2週間!)
罪滅ぼしを兼ねて『熊本市動植物園』へご招待。

特に意味はないのだが、今回は植物園側ゲートから入場。
菜の花などが咲き誇っており、
普段お花には興味すら感じない私でさえ「ほほう、これは美しいものじゃのう」と
感嘆の声を上げちゃったりするのである。

美についてしばし思考する父親のココロを知ってか知らずか、
娘は「あれ乗りた〜い!」とメリーゴーランドの方向へダッシュしていくのであった。

「こんなん、ぐるぐる回るだけぢゃん」とブツブツ言いつつ、
施設利用券1000円分を自販機で購入する父親。
「ほい、これで乗っといで」と母親+長女+長男の分の利用券を渡し、
あっしは、家族の記録写真係を健気に務めるのであった。

2周ばかり回って終了。あっけないもんである。
「今度はアレ!」
指差す方向に《コーヒーカップ》・・。
ひたすら円運動を繰り返すだけの単純かつ迷惑な遊具でござる。
よく見たら《ティーカップ》と書いてある。
なるほどコーヒーと言うよりティーってな感じのデザインなのね。
嫁さんが「今度はお父さんと乗ってね」と発言。
あっしゃ、この手の円運動は、すぐ目が回るもんでダメ。
「ダメ!あれにしなさい」
円運動に固執する娘を無理矢理引っ張って行った先は《弁慶号》であった。
100%電気駆動の似非蒸気機関車である。
とりあえず鉄オタの長男が大喜び。
長女も基本的にこういうの好きなので納得して乗車。
庭園をグルリ1周の旅。凡そ2分半であった。

動物園なのに動物を見ないのは申し訳ないので、
『動物資料館』に入ってお勉強。
今回の特別展示のテーマは『動物の消化のしくみ』・・。
つまりウンチができるメカニズムを学ぼうというわけ。

下ネタをストレートに喜ぶ幼児である。
見事にヒット!
像のウンチ(実物)や、腸の長さ比べの仕掛けなどに興奮する子供達である。
『熊本市動植物園』の企画力の勝利であるな。
ある意味『サピエンス・ルーデンス』のココロがここにある。
『エデュテインメント』でもあるな。

いろいろ見ていたら夕方が近付いて来たので退散。
『ゆめタウンはません店』でひき肉などを購入し帰宅。
続いて夕餉の仕度である。(働く父親である)
今夜はワンタン。あっ!と言う間に90個包んでしまう。
ギョーザ・シウマイ・ワンタン包みは早いぜ!
いつでもプロになれるぜ!(ならんけど・・笑)

家族揃って晩飯を喰って、軽くモノ書き仕事をやっつけて外出。
市電で新市街へ。
『松竹』さんから新作映画を観に来てね!のお知らせを頂いておったもんで・・。
昨夜は『コックリさん日本語吹替版』の業務試写があったのだけど、
あんまり興味ないし、A島田来訪の連絡があったのでパス。
今夜のは『阿修羅城の瞳』宮沢りえと市川染五郎の伝奇時代劇ね。
時間が近付いたのにレ高木が現れないので、ちょっとやきもきしたが、
なんとか定刻に間に合い入場。

やっぱ合成シーンに納得のいかない部分多々あれど、
基本的なストーリーがよく出来ているし、何より俳優の演技力が光っておって、
いい感じのエンターテインメントに仕上がっておった。
『さくや妖怪伝』『プレデター』『英雄~HERO~』を観ないでこの作品を観ると
かなり楽しめると思う。
既に観ている人にとっては違う楽しみ方ができる・・笑。

23時ちょい過ぎに終了。
喉が乾いたので下通の『イタ・トマ』でレ高木と茶をすする。
何やらフェ中田が企画的に煮詰まったようで、ピンチを告げるメールが届いておった。

「ふぅわ〜、参ったなぁ・・」と溜め息一つ。

新局舎『lunedi』では、
『文化塾/BUNKA-JUKU』っつう要するにカルチャー講座を開くのだけど、
このネタ作り(企画)でレ高木奉行以下スタッフの面々が見事に壁にぶち当ってくれており、
煮詰まりに煮詰まるというテイタラクなのである。

「英語講座」とかのよくある講座ばかり企画するもんだから、
そりゃあ競争の激しいジャンルですけんね、
よっぽどの企画力がなけりゃ難しいわねぇ。

おいらなんかは、いつもこう思うわけ・・。
お馬鹿で行こうよ!ってね。

例えば『身近な材料で手軽に作る爆弾製造講座』とかって本気で頭に浮かんでしまう。
もちろんこんな講座が「典型的な地方都市熊本」で受け入れられるわけがなく、
いろいろといじってやらねば実用度は限り無くゼロである。
でもね・・爆弾を花火に変えたらどうなる?とか・・
《花火》というキーワードを元に、花火師に聞く花火製造のテクニックとか・・
日本文化と花火という教養講座とか・・
いっそのこと花火大会のプロデュースの仕方とか・・
ちょっとずつ実用度をアップさせた企画を連鎖させながら発想するのである。
もちろん《講師をどこから連れてくるか?》という情報も必要だし、
実際どの程度の需要があるか?あるいは需要を掘り起こせるか?・・
というマーケティング的な作業も経にゃならん。
で・・それが実施する価値があるか?を見極める・・ということだね。
相当端折って言えば、こういうプロセスで思考していけばば良いだけのこと。

もう1つ例を挙げておくとだね・・。
『ビデオカメラ講座』という企画があったとしよう。
初心者向けに操作法などを教えるだけだったら、
それこそ『びぷれす熊日』で散々やったわい。
どうせならこいつもお馬鹿で遊んでしまおうよ。
『生きていました・・家族に遺す生前メッセージを上手に撮る!実践講座』とか・・
『自分のプロモビデオで目立っちゃおう講座』など・・
アホか?というのを幾つか並べて、
それを出発点というかアイデアの連鎖を喚起させつつ、
いろいろ考えていくって寸法・・。

今回『サピエンス・ルーデンス』というコンセプトをぶち上げたのも
まさにお馬鹿と知性のボーダーラインを行ったり来たりしながら、
新しいものを作っていこう!ということなんだから、
堂々とお馬鹿を標榜して宜しいのである。
第一、代表者の俺が「お馬鹿で行きなさい!」と言っているのだから、
こんな有り難いことはないのにね。

やっぱ、新しいプロジェクト(しかもFMCにしては規模が大きい)なもんで
多少ビビっておるのかいな・・。
大真面目に《類型の典型》の範疇でお悩みの面々である。

思考回路がオーバーヒート気味のFMCスタッフをクールダウンさせる
良きアイデアをお持ちの皆様・・是非ご提案を!よろしく〜。


『本日の1コマ』熊本市動植物園。(噴水のある広場)




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