所謂日常日記
榎田信衛門「鯨のしっぽ」
本を読む、テレビを見る、
街を歩く、田舎を彷徨う、
物を喰らう・・。
日々の出来事の中で、
一瞬「海馬」に蓄積された記憶を
このページに綴っていこうと思う。

「海馬(hippocampus)」
大脳の古皮質に属する部位で、欲求・本能・自律神経または記憶に関する中枢器官。


第359回

5月23日の日常から・・

どういう風の吹きまわしか、
他県のコミュニティFM関係の方からメールをよく頂戴する。
『聴かせてやんない!』を読んで、何かしら感じることがあった人とか・・
九州熊本くんだりの零細放送がウケてる理由を探りたい人とか・・
ま、動機はいろいろあるにせよ、
FMCという存在が《気になり出した方々》ということになろう。

「リスナーからのメッセージを増やす秘訣は?」なんて質問もよくある。

おいおい、天下の許認可事業であるコミュニティ放送さんが、
うちみたいな零細放送にそんなこと聞くもんじゃないぜ。(笑)

ちなみにこの問いに対する答え・・うーん、難しいねぇ。

1つだけ言えるとしたら「リスナーを増やすことかなぁ?」くらいである。

聴取者(リスナー)が100人居て、
その中で「番組宛にメッセージを出してやろう」という動機を持つ人物が
1人居たとしたら・・つまり1%ってことね。

もちろん放送時間帯、番組のジャンル等によって各々差異はあるわけだけど、
平均値で言えば、まぁこんなもんだろーな。

1万人のリスナーが居て、やっと100通・・。
1000人で10通。
100人で1通。
それ以下は・・・メッセージを用いない番組を作ろう!(笑)

ちょいと恐ろしいことを書くけれど。
都市部におけるコミュニティ放送の1日当たりのリスナー数は、概ね1000人前後である。
過疎地ではさらに低くなる。
※聴取率、エリア内の人口、聴取傾向による独自分析。

夜中のコミュニティ放送は、CS経由の再送信が多いから、自主編成番組を
1日18時間とすると・・1000÷18=約55
1時間平均55人かぁ、つらいなぁ・・。

この程度のリスナー数を相手にした媒体にだよ。
第3セクターの場合、多額の公金が用いられているわけで、
「うーむ・・こりゃあ如何なものか?」と正直思う。

普通、ラジオには、リスナー自ら「聴くぞ!」と意気込んで傾聴する《積極的聴取》と
お店のBGMか何かで耳に届いてしまった《消極的聴取》がある。
2つを合わせば平均値よりは多少増えると思うが、
《消極的聴取者》を《積極的聴取者》に変えるのは並大抵のことではない。

小手先の技ではなくて、本来「唯一の売り物」であるはずの『番組』の魅力を
高めることによってしかリスナーを増やすなんてことは出来ないわけだから、
その1点にのみ集中して努力するしかなかんべ・・。

「飽きられないための努力ですね」そう言った某局Dがいた。

私はこう答えた。
「違います。飽きられるための努力です」

わ・か・る・か・なぁ?・・。

それにしても、1時間平均「たったの55人」かぁ・・。
商業ベースでこれが許されてるかと思うとねぇ(笑)。
うーん、媒体としては物凄く贅沢だよな。


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