所謂日常日記
榎田信衛門「鯨のしっぽ」
本を読む、テレビを見る、
街を歩く、田舎を彷徨う、
物を喰らう・・。
日々の出来事の中で、
一瞬「海馬」に蓄積された記憶を
このページに綴っていこうと思う。

「海馬(hippocampus)」
大脳の古皮質に属する部位で、欲求・本能・自律神経または記憶に関する中枢器官。


第202回

3月10日の日常から・・

戦争、いよいよ始まるんやろか。

近頃の我が国での反戦運動を見ると、
「のぼりぃ?カッコ悪ぅいぃ〜」
「シュプぅレヒコールぅ・だっさぁ〜」
「もっとぉ、自然にぃ、主張したうぃんどぁけどぉ〜」
という若いのが増えているようである。
非常にいい傾向である。

あっしは、よくある《団体系反対運動》というのが大嫌いで、
諫早反対運動でも「デモ行進には死んでも参加せんぞ!」と
宣言しておったため、
反対運動の中でも浮いた存在になっておる。
だから、こういう軽〜い若者の主張っぷりには理解を示せるのだ。

「NO! WAR」
「NO! DU」
テレビで人文字をご覧になった方も多いと思う。
戦争反対、劣化ウラン弾反対を主張しておるわけだ。

まあね、後者に関しては、
わざわざ劣化ウラン弾(徹甲弾)なんぞを用いずとも、
イラクの旧式戦車なんぞは、
一世代前の成型炸薬弾(HEAT弾)で一発である。
あっしも「劣化ウラン弾反対」!!

尚、戦争反対する前に、戦争のいろいろを知っておこうね。

徹甲弾というのは、戦車の装甲を貫いて車内に突入した弾丸が跳ね回って、
中に居る人員をミンチにする弾のこと。(キャー恐いぃ)

HEAT弾というのは、高温高圧の燃焼ガスを車内に噴入させて、
中に居る人員を一瞬でバーベキューにする弾のこと。(キャー熱いぃ)

他にも粘着弾とかいろいろあるが、
ゴルフクラブのチョイス、釣り竿の仕掛けのチョイス宜しく、
人殺しの技を競い合うのが戦争なのね。

ね、気色悪かろー。
劣化ウランも含めて、戦争っちゅうのはかくも気色悪いものなのよ。
だから「戦争反対」というのは人類永遠の真理なのであって、
声高に叫ばずとも、
皆が「戦争反対」という意思を持ち続けることが重要なのだと
あっし的には考えているわけよ。

でもねぇ、一言居士だかんね。いちゃもんつけたくなる。

テレビで見た「人文字に参加している人達の顔」から、
何かしら空しさを感じてしまった。
思ったね・・
「この人達、北朝鮮が本格的に日本を攻撃しても同じ態度だろーか」って。

ちなみにあっしの場合は、
1.手前勝手な論理でゴリ押しを続けるアメリカ帝国が大嫌い。
2.イラクも馬鹿な指導層で大変だが、ちょっと判官びいきしたくなる。
それだけの理由で今回想定される《対イラク戦》は反対。

予想し得る北朝鮮の暴発時、アメリカ帝国の金魚の糞であり続けることが、
日本の生命線維持の原則と考える気弱な政権によって、
首を突っ込む大義が無いイラク戦に巻き込まれていく日本・・。
下らん。

空母作ってしまえ!(うわ、乱暴な・・笑)
※ちなみにアジアで空母を持っているのは、インドとタイである。
 タイの空母は王家のクルーザーとして使用される贅沢品らしいが。

知ってる?(ワンポイント豆知識)
旧日本海軍は何隻も空母を持っていたけど、
旧日本陸軍も独自の空母を持ってたって・・。
(まともに運用はしていなかったが)
※参考リンク→「日本空母紹介」

お隣りの国(北の方)のお馬鹿さんが、
バカボンのお巡りさん並みにミサイルをバンバン撃って来る現実を見れば、
「話し合いで解決」なんて悠長なことは言ってられんと思うぜ。

当然、人類希求の真理として『戦争は絶対反対』である。
しかし、戦争は絶対に無くならない!言い切ってもいい。
「それじゃ、余りに空しいじゃありませんか・・」
そういう声がある。
そう、空しいのさ・・。
人間というのはそういうものなのよ。
世界人類が全員横並びで「せーの!」でゴールしない限りは
戦争なんて無くなることは無い。

但し、まぁ抑止はできるわな。
「抑止力とは危険なパワーゲームの上に立脚した危なっかしいもの」
という声もあるよ実際。・・正解だな。
しかし、そういうものだろーよ。
世界人類が全員横並びで「せーの!」で競争心を捨てなければ
あらゆるパワーゲームは治まることは無い。
無理じゃて。

左寄りの人が言う「過去の戦争の歴史を繰り返すべからず」
概ね詭弁である。
きちんと学習している一部の人を除いて、
ほとんどが「戦争=恐い=悲惨」という安直な論理で終始しちまうわけで、
この手のシンポジウムとかって、恐ろしくダウナー系な集会というか、
とても行く気が起きぬ。

そもそも悲惨でない戦争なんて無いわけで、
「歴史を繰り返さない!」と言うなら、
もっと歴史の細かいところを研究すべきであろうよ。

空襲によって死んでいった市民の苦しみを言い伝えることも確かに重要だが、
B29を落とせなかった我が国の迎撃体制の中に見る科学力の欠如とか、
へっぽこ戦車とブリキの飛行機で中国を侵略できると思った人達の思考回路は
どうなっていたのか?とか、
焼夷弾作戦、原爆使用に至るアメリカ帝国軍部のクールかつ残虐性な構造など
をだな・・大いに議論すべし。

そういうことをしないから、
右寄りの人に「非現実的」の一言で論破されちゃうのである。

太平洋戦争までの日本の場合は些か特殊でねぇ。
明治以降、ずっ〜と《冷たい内線》をやっていたような国なのよ。
冷戦を演じてきたのは、帝国陸軍さんと帝国海軍さん。
旧日本は、陸軍国と海軍国という2つの制度が摩擦することで
「変なやる気」を出してた妙な国だったのである。
その「変なやる気」というエネルギーをだな、
よせばいいのに、アメリカなど列強諸国の挑発に乗せられて、
アジア諸国に噴出したもんで結局袋叩きにあったわけでしょ。

さっきの空母の話を見れば分かるっしょ。仲の悪さが・・。
ネジ1本にしても、右ネジvs左ネジで喧嘩するし、
軍需工場の入口も「海軍門」と「陸軍門」を設けて塀で仕切るくらいよ。
馬鹿なレースをやってたわけね。

このライバルが正面から喧嘩しそうになったこともあるよ。
2.26事件ね・・。
「帝都を占拠する帝国陸軍vs東京湾に進出した帝国海軍」という
猪木vsアリ戦(古い)より注目度満点の
びっくり内戦が起きた可能性もあったのよ。
(歴史的にはそうなってた方が面白かったかもなぁ・・)

だからねぇ。
シビリアンコントロールとか何とかではなくて、
国内軍部による無意味な競争とか軍功レースを鎮定させれば、
戦争・・というより侵略への暴発は抑えられる。
(暴発しがちな国は、総じてこういうレースが盛んである)

しつこいようだが、あっしも『戦争は絶対反対』である。
しかし、どこかの馬鹿が喧嘩を売って来れば、
最初のうちは殴られてやったとしても、
次ぎは一撃で倒す。
この覚悟は要る。
「防衛」は絶対に要る。しかも金魚の糞でない防衛が。

だからあっしは、
「NO! U.S. imperialism」
「NO! DU」
ということにしておこう。


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