所謂日常日記
榎田信衛門「鯨のしっぽ」
本を読む、テレビを見る、
街を歩く、田舎を彷徨う、
物を喰らう・・。
日々の出来事の中で、
一瞬「海馬」に蓄積された記憶を
このページに綴っていこうと思う。

「海馬(hippocampus)」
大脳の古皮質に属する部位で、欲求・本能・自律神経または記憶に関する中枢器官。


第170回

1月3日の日常から・・

私が尊敬に値すると考えている偉人の1人に
小栗上野介がいる。

その小栗上野介を主人公にしたドラマが先程放映された。
NHK正月時代劇『またも辞めたか亭主殿』である。
タイトルがTBSのホームドラマっぽいので期待薄だったところへきて、
サブタイトルが・・
「幕末の名奉行小栗上野介、辞職免職70回、
やせがまん武士道を貫いた男とその妻の愛」
である。
思いっきり2時間サスペンスみたいな軽いのり。
期待せずに見たが、予想通りの薄っぺらな駄作であった。
期待しなくて良かった。

キャスティングはどうってことは無いのだが、脚本がいかん。
いやいや、脚本家がいかんということではなく、
企画というか主題自体がボヤケ過ぎなのである。

何ごとも「ことなかれ主義」で、瞬発力を持たない現代日本に対する
アンチテーゼとして小栗上野介の功績は大いに語られるべきであるが、
それがちっとも伝わって来ないんだなぁ・・。

非常に重要な偉業の1つであるスチームハンマー導入についても全く触れず、
後に東郷平八郎元帥が、小栗の遺族に対して「仁義礼智信」の書を贈った
感動的なエピソードも全く出てこない。
ましてや勝海舟が割りといい人に描かれているのが気に入らない。

小栗上野介が罪無くして水沼河原で斬首されるシーンも実に雑な描き方。
ラストの横須賀ドックで道子夫人が亡き夫を回想するシーンでは、
余りに言葉足らずな描き方に、悔しさまで覚えて思わず涙してしまっただよ。

これなら、夜中に再放送している『劇的紀行・深夜特急』の方が、
よほど気持ちを熱くさせる。
※3夜連続で放送。熊本地域のみ。

関連リンク:小栗上野介とは


榎田さんがプロデュースしている
「FMC」ターミナルサイトはこちらです。
http://www.fmc.or.jp/
ストリーミング放送を聞くことができます!

榎田信衛門さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「榎田信衛門さんへ」と書いて
mail@fmc.or.jpに送ってください。


Copyright (c) 2003. FMC/Getsuyo Club Ltd Partnership. All rights reserved. * Internet Explorer5以上推奨