所謂日常日記
榎田信衛門「鯨のしっぽ」
本を読む、テレビを見る、
街を歩く、田舎を彷徨う、
物を喰らう・・。
日々の出来事の中で、
一瞬「海馬」に蓄積された記憶を
このページに綴っていこうと思う。

「海馬(hippocampus)」
大脳の古皮質に属する部位で、欲求・本能・自律神経または記憶に関する中枢器官。


第121回

9月30日の日常から・・

札幌の西友に群がった「あさましい人達」・・・。
所詮日本人のモラルなんてものはこの程度なんだな。

1973年、ある休日の「国鉄水前寺駅」である。
阿蘇方面へ向かう下り列車を待つ小学3年生のParaT君である。

そこに2輛編成だったか3輛だったかは記憶に無いが、
国鉄カラーのディーゼル気動車が入ってきたよ。

あっしは「停車位置」で当たり前に並んでおったのだが、
そんなことはお構い無しの日本の市民の皆さんが、
一斉に「窓」に殺到した。

「扉」じゃないぞ。「窓」だぞ。
おいおい終戦直後かよ。

我先に座席を奪おうと《いい大人達》が子供達の目前で、
破廉恥な行いを堂々と展開してくれたわけだ。

当然あっしらは乗車することすら出来なかった。
正直者が馬鹿を見たってことね。

高度経済成長のまっ直中、しかも割と町中にある駅でこれだもんな。
正直ショックだったなぁ。

だから、この出来事以来、日本人のモラルというものを絶対に
信用しなくなった。

「こいつら《恥》を知らん・・」

お陰で、恥知らずではなくなった。
恥を知ってるから「遠慮」し過ぎる弊害もあるが・・。

国家主義的な道徳観で僅か数十年程度ではあるが、
似非なモラルで国民を縛ることが出来たが、
戦後の瓦解ぶりは、
今さら書く必要も無いくらいの荒れ放題である。

だから、その程度のモラル破綻市民を前にして、
『西友』というこれまたモラルの無い企業が、
彼奴等の機微を読むことなく《もれなく返金しま〜す》なんて感じで
アピールしてしまうこと自体「喜劇」以外の何物でもないわけよ。


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