所謂日常日記
榎田信衛門「鯨のしっぽ」
本を読む、テレビを見る、
街を歩く、田舎を彷徨う、
物を喰らう・・。
日々の出来事の中で、
一瞬「海馬」に蓄積された記憶を
このページに綴っていこうと思う。

「海馬(hippocampus)」
大脳の古皮質に属する部位で、欲求・本能・自律神経または記憶に関する中枢器官。


第103回の付録

9月11日特別編

人類究極の経済行為はズバリ『戦争』である。
消耗(言い換えれば消費の応酬)だけが支配する
最も「地球にやさしくない」社会活動だ。

いまアメリカが調子に乗ってイラクを侵そうとしている。
この国は図体はデカいが、基本的には「井の中の蛙」である。
歴史の先例をきちんと読み取る事ができない馬鹿国家である。
否、指導者層は違うぞ。物凄く頭いいぞ。老獪だぞ。
ただ単に国民が馬鹿なのである。
レベル的には太平洋戦争前の日本人のそれと大して変わらない。
それについて今から書いていく事にする。

マスメディアというものは、いつも大衆に迎合する。
それが卵が先か鶏が先かは不鮮明なれど、
いつも大衆を扇動し、大衆に迎合する。
最近のアメリカのメディアを見て御覧。
酷いだろ。
戦前の「朝日新聞」とちっとも変わらんぞ。(笑)

ちなみに我が国でも、太平洋戦争以前、
特に中国大陸での戦乱について言えば、
確かに軍部の独走はあったものの、
その行為を強固に支持する国民世論が背景にあり、
そして大衆に迎合する愚鈍なマスメディアがあった。
とどのつまり「やりたくてやった戦争」だったのよ。

いま、アメリカの国民世論は圧倒的大多数でイラク侵攻を是と
している。まるで一緒よ70年前の日本と。

さっきも書いた。妄信的な国民に対し、理知的な指導者層。
そう、彼奴等は間違い無く「意図的に仕掛けて」きているぞ。
『アメリカ一国による独善的な支配システム』の構築を。

そんな破廉恥な事を「堂々」とやり始めているのは何故か?

簡単だろ。儲かるからさ。

国家とそれに寄生する巨大企業。
この利害関係は、悪代官と悪徳商人のそれみたいな癒着関係を
神秘的なものを感じるほどに原子レベルで密着させた
言わば「一心同体」のものである。

そいつらがグルになって「大儲け」するのに戦争ほど都合の良い
ものはない。
何せ落ちる金は、年度末の道路工事の比ではない。
しかもだ。道路工事は嫌われるが、国民世論が「やっちまえ!」で
統一されてるんだから、躊躇することは何もない。
天文学的公共事業が「短期間」で行われるんだぜ。
これほど美味しいものはなかろうよ。

例その1。
戦争である以上、敵味方という立場は常に存在する。
しかし、それはW杯「日本vsロシア」みたいなもので、
どちらの国のTV局も「ドカーンと視聴率が上がればそれでいい」
という程度のもの。
かえって負傷者や戦死者(サッカーなら退場か)が沢山出てくれた
方が、大衆の意識操作に都合がいい位なのである。
ちなみに現在の「対テロ戦争」という新しいカテゴリーにおいても、
実はそう大差は無い・・。
金が落ちる分には一緒でしょ。

例その2。
戦争である以上、勝敗の結果は常につきまとう。
負ければそれ相応のペナルティが待っている。
当然、戦争犯罪についても裁かれることになる。
しかし、これについても、巨大企業からすれば
実はあまり大したことではない。
・・・考えてごらん。
我々日本人には素晴らしい「歴史的経験」がある。

太平洋戦争で敗北を喫した我が国であるが、
海軍零式艦上戦闘機(通称ゼロ戦)を作っていた「三菱」は今も巨大企業である。
陸軍一式戦闘機隼を作っていたのは今の「富士重工(旧中島飛行機)」である。
「日産」「いすず」と言えば軍用トラックでお馴染み。
「ヤマハ」だってピアノ用の木材を使って特攻艇を作っていたぞ。
戦費調達に一役買った財閥系銀行も、何だかんだ言って今も残っている。
国民を煽りまくった愚劣な大新聞なんかほとんど全部潰れていない。

ドイツだってそうだぞ。
「シーメンス」「クルップ」それに「BMW」もそうだ。
現在も尚、世界的ブランド企業ではないか。

所詮こいつら巨大企業(国家の肥満細胞)にとって、戦争に負けるなんざ、
株価下落くらいのダメージでしかないのである。
否、マネーゲームよりもっと露骨な「デキレース」それが戦争なのである。

我々日本人は貴重な経験をしたはずだ。
だからこそキチンとモノが言える。
言えない「らいおんはーと」なぞ靖国神社の入口で生卵でもぶつけてやる
必要がある。

しつこく書いておくが、アメリカ国民は「巨大井の中の蛙」である。
あまりにデカ過ぎて海の向こう側に思いを寄せることが出来ない。
しかも、溢れた奴等が逃げ込んだ避難所みたいな国である。
当然、ここが一番の場所と思い込んでいる奴が多い。
そんな奴等だから「歴史」というものに重きを置かず、
結局、感情論つまり今回の例で言えば「直線的な正義感」でエキサイト
しちゃうのである。アホや。

湾岸戦争に於いて、イラク軍のソ連製最新鋭戦車T−72は、
もはや米軍M−1エイブラムズの敵ではなく、
当然それ以前の旧式戦車なぞ、常に蜂の巣にされる運命にあった。
また航空戦力、海軍戦力においても、
アメリカとまともに勝負ができる国なんか今や1つもない。
中国だって戦う前に勝敗が分かっちゃってる。勝てない・・残念。

つまり、今や面白くも何ともない「1人横綱状態」なのである。
しかも、横綱が奥ゆかしさの欠片も無い不粋な守銭奴ときている。
傍若無人、無遠慮、横柄、不遜、不行儀・・
奴等のイメージを並べればキリが無い。
これで「我々は世界から信頼されるリーダーである!」と
言い切ってしまう傲慢さ。流石はアメリカ国民である。
ちなみに「永遠」という言葉を気安く使っていいのは長島茂雄だけで、
星条旗は実は永遠であるわけがない。

俺達(非アメリカ人)はもっと冷徹な目で、
彼奴等の傲慢ぶりや、意外と打たれ弱い右往左往ぶりを
のんびり観察してやることが必要である。
ついでに、思いきり哀れな目で見下してやる必要がある。

これから気にかけて欲しいキーワードを1つ紹介する。
《で、アメリカの何が儲かるかな?》

これを連想そして推理しよう。
そうすれば、イラク侵攻、9.11のテロ行為も含めて、
何となくその姿が「普通なら」浮かんでくるはずである。

あの利に聡いアメリカ指導者層が『正義』なんて言う美名の下に
巨費を投じるなんてキミは思うかね?
思っているのはアメリカ国民だけだよ。

当然、アメリカの富みの中枢にはイスラエルと密接につながった
ユダヤ人脈があり、そこに疑惑の源泉があるわけだが、
そんなことを今さら言ってる連中もいるが、殆ど冷笑ものである。
遅すぎるのである。
イスラエル建国のからくりから紐解けば、
ブッシュのおじさんがプレッツェルで喉を詰まらせるより明白に
世界のパワーバランスをいじってる奴等の思想が浮き彫りになってくる。

なのに気付かん奴が多い。嘆かわしい。
「ジェニンの大虐殺」に至っても、
アメリカ指導者達の思想(陰謀と言って良い)に気付かない
おめでたい連中が循環風呂のレジオネラ菌くらい多数存在するわけで、
まったくもって世界がボロボロの方向に突き進むのも無理は無い。

戦争やりますか?儲かりまっせ。


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