所謂日常日記
榎田信衛門「鯨のしっぽ」
本を読む、テレビを見る、
街を歩く、田舎を彷徨う、
物を喰らう・・。
日々の出来事の中で、
一瞬「海馬」に蓄積された記憶を
このページに綴っていこうと思う。

「海馬(hippocampus)」
大脳の古皮質に属する部位で、欲求・本能・自律神経または記憶に関する中枢器官。


第101回

9月8日の日常から・・

そうか、そうよね、そうなのよ・・・と。
1つ納得。

時間の使い方なんだなぁ・・重要なのは。
(納得記念に伸ばし続けていたヒゲを剃った)

あっしゃADHD症候群に蝕まれた脳味噌を抱えておる。
とか何とか言っても、
どちらかと言うと「かなり仕事が出来る方」で、
飲み込みも早い。

かつては現場の第一線で《鬼の○○○》と
あだ名されるほどであったが(マジで)・・、
時間とかにも厳しくて、
どちらかと言うと恐怖政治型プロデューサーであった。

ところが、8年ほど前・・。
絵に書いたような「燃え尽き現象」に襲われた。
突然「総てに対するやる気」が消失したのである。

後に、偶然知り合った精神科医にその頃のエピソードを
縷々お話したら「よくあんた1人で治ったねぇ」と
感心されたっつうのは、内輪では結構有名な話である。

発症と治癒に関する経緯は割愛するが、
ちょうどFMCとしての活動再開と治癒の時期が符合するんだけど、
以来、どうも時間の使い方だけが下手クソになっちまった。

ちなみに時間の使い方っつうのは、
手帳にスケジュールを細かく記入するとか、
メモをとりまくる・・とか言う事では無い。

同じ1時間なら1時間をどう活用するか?ということ。

例えば宴会。
ここ数年《愚痴のこぼし合い宴会》に巻き込まれることが多く、
否、多いというよか、
FMC自体が《愚痴のこぼし合い》みたいなものだったんで、
愚痴を諌める奴がいないことを愚痴るような悪循環・・。
まさにFMCの中核に居ることが、総論として不毛な時間であった。

大体、主宰者が不毛だったと総括するくらいだから、
当然、その周囲に居る者にしても、
どちらかと言うと不毛であったと思う。
(モチベーションの低さがそれを如実に表していた)

実際、在京の弟子とか通称『裏FMC』と言われる悪友軍団などは、
全員口を揃えて「不毛だ。早く止めちゃえよ」と言っていた。

でもねぇ、天の邪鬼だからねぇ・・。
ついつい逆らっちゃうのよねぇ。

「不毛を如何に有効なものに変えるか?」
これがここ数年の私そしてFMCのテーマとなった。

物凄く精神力を消費した。
かつての脳味噌であれば、もっと早く気付いたと思うが、
気付くのにえらく時間を費やしてしまった。
まるで中国で泥沼にハマっていく関東軍の様相である。
でもやっと気付いた。

『錬金術は存在しない!』

不毛な時間は、不変の不毛なのであって、
絶対に有効な時間に変わることはないのである。

答えが出たら、決断は早かった。
例のガラガラポンである。

直後、いろんなものが急激に変わった。
FMCに居る時間も有効なものへと様変わりしつつある。
宴会にしても《明日の展望に嬉々とする宴会》に変わった。
そして、時間の使い方もである。

依然、ADHDの悪戯で脳味噌にブレーキがかかることがある。
しかし、逆にそれを料理する方法を見つけた。(今日)
あ、常人には全く役に立たないというか、
アホらしいほどのささやかな技なので、
とても公開する気にはならないが、でも見つけた。

昔、戸川純があるドラマで言ったセリフ・・。
「学校に行けなくて、でも行くために、途中道ばたにあった
赤いポストをペロっと舐めることで行く勇気を出したの・・」
ちなみにこれは彼女の実話を元にしているらしいが、
つまりこんなものである。

馬鹿や無駄や損はあっても、不毛な時間を生み出さない。
それを常に実行し続ければ、あとは簡単な話。
いろんなことが出来るもんだ。
それにそういう時間を共有している仲間だってきっと楽しい。

あ、ついでに不眠症からも脱出しよっと。


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