所謂日常日記
榎田信衛門「鯨のしっぽ」
本を読む、テレビを見る、
街を歩く、田舎を彷徨う、
物を喰らう・・。
日々の出来事の中で、
一瞬「海馬」に蓄積された記憶を
このページに綴っていこうと思う。

「海馬(hippocampus)」
大脳の古皮質に属する部位で、欲求・本能・自律神経または記憶に関する中枢器官。

第043回

6月3日の日常から・・

午後は専門学校で授業。
本日は《短編作品の作り方》みたいな話。
うーむ、みんな食い付きがいいぞと。
撮る気マンマンなのね。いいことだ。

ちなみに私が撮りたいもの・・。

『大殺陣』・・1人50役くらいで大江戸捜査網並みの殺陣をやる。
『清正の逆襲』・・銅像が熊本を破壊。おてもやん像が救う。
『熊本大血戦』・・ひのっこ、ひゅー太、テレくま君らが大暴れ。
『死闘ラーメン編』・・完食するまでを様々なモーションで撮影。
『王道』・・混雑道路のセンターラインをひたすら歩く男。
『ゆめ』・・逆さ宙吊りのカップルが何故か愛を語らう。
『缶蹴り』・・これは本当に撮るので内緒。(笑)

・・他にも沢山あるでよ。つまらんのも沢山ある。
でも、どれも面白く作る自信あるよ。技術力あるもん。

短編作品って作るの「気楽」でしょ。
考えているだけで楽しくなる。
だから沢山考えてしまう・・。

そうそう・・
《企画は質より量だ》と習った。
これは「教科書通りのフレーズ」ではないが、
とあるヒットメーカー会社の新人教習で言ってることだ・・。

ギョウカイ歴20年余の経験値として感じることだが、
それは「ほぼ正解」だと思う。

だが、九州で出会ったほぼ全てのギョウカイ関係者は
《企画は量より質だ》と宣う・・。

否、そうあからさまに宣言しているわけではない。
でも、肌で感じるのよね。
そういう《教科書通りの匂い》をね。
FMC内でもしばしば感じることがあるぞ。

ここ5日ばかり徹底的に自己+周辺分析をしているけれど、
多分、
九州のギョウカイ関係者の皆様とそりが合わないというか、
会議での着眼点の違いというか・・・
温度差というか・・・
あんたが「これ面白いでしょ!」と言っても
実はちっとも面白く感じられないのは・・・

なんだか《教科書通りの匂い》を感じるからなのよ。
ごめんね。でも本音・・。

思えば福岡の現場でもそうだったな。
でも、そこに居たのは概ね《熊本人》だった・・笑。

ちょっと確信がある。
そこそこちゃんとしたものは、
熊本人にも《まっぽし》できる。
でも、その殆どは《全国区になれない代物》・・。

否、ローカルべったりでもいい。
でもやっぱり《冴えて》ない。

下手とか上手いとかではない。
「狭い枠」から出てないからなのよ。

《教科書通りの匂い》・・。
これは、ギョウカイのシステマチックな事柄云々ではなくて
間違い無く「人種として、文化として、染み付いた匂い」である。

暴論ではあるが、敢えて言う。
『熊本人は《教科書通りの匂い》の中で生きている』

仙台に住む怪し気な芸術家と函館で語り合ったとき、
「熊本人は殆ど国替えを経験してないので、異文化交流の経験が無い」
その芸術家オヤジはそう宣った。
風体は《変》だったが、なかなか歴史認識が鋭いオヤジであった。

芸術家オヤジはさらに言う。
「熊本人は血が濃い・・トップクラスに濃い!」
つまり《粘性が高いので血の巡りが悪い》と言う事か・・、
なるほどこれは一本取られた。
《教科書通りの匂い》プンプンの「裏」が取れたような感じである。

さてさて、
今月28日だったかな・・「ほぼ年1回」のペースでやってる
FMCスタッフ研修がある。
今回レクチャーするテーマはまさにコレ《教科書からの逸脱》・・。
つまり「プロフェッショナル然とした教科書野郎を信ずるな!」ってことか。
理解できる熊本人が居ることを切に願う。


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