2016年 九州大地震 FMC被災記録

2016年4月14日21時26分 試練が始まった。
■最初の大地震直後(5分後)の第1スタジオ ※榎田信衛門の作業デスク(撮影/2016年4月14日21:31)

21時26分、益城町で震度7を記録したマグニチュード6.5の大地震。ここ熊本市中央区大江の震度は「5強」でした。
地震発生時、私はこのデスクで書き物仕事をしていました。
何の前触れも無く、下から「ドン!」と突き上げる強い衝撃を感じました。そして激しい横揺れ。
隣室の「見習いカエデ」と「マコトノスケ」に対し『大きいぞ!気をつけろ!慌てるな!大丈夫!』と大声で叫び続けながら、デスクを両手で掴みつつ両足を踏ん張り、姿勢を保つのが精一杯でした。
後追いするように携帯から緊急地震速報のアラームが鳴り響きました。
数秒後、一旦揺れが治まった間隙を突いて「見習いカエデ」「マコトノスケ」と共に一旦屋外に離脱しました。
停電は発生しませんでしたので、比較的大きな余震が続く中、撮影したのがこの一枚です。デスクの奥に積んであった空箱や書類が散乱しています。

■最初の大地震直後(23分後)の第2スタジオ(撮影/2016年4月14日21:59)

比較的強い余震が治まったので、構造的に安全な(屋根が軽く、屋外離脱もし易い)第2スタジオ「review」に入りました。
テレビが落下し、液晶パネルが破損しています。※画面の一部と音声で情報を得ています。
多目的文化情報発信施設lunedi(FMCスタジオ)では、全ての棚などの家具に転倒防止の金具を装着しておりましたので、これらの転倒は皆無でした。

■最初の大地震直後(37分後)の第2スタジオ外観(撮影/2016年4月14日22:03)

この写真だけを見ると特に被害らしきものはありません。実際、棚から落ちた物も極僅かで、唯一の被害は2スタの液晶テレビのみでした。

■最初の大地震直後(38分後)のFMCスタジオ入口(撮影/2016年4月14日22:04)

FMCスタジオはこちらのウッドデッキが入口になっています。周囲に一時置いていた物が散乱しています。

■最初の大地震直後(89分後)の第2スタジオ外壁(撮影/2016年4月14日23:55)

被害状況を確認して回ると、2スタの外壁(土壁)が外側にはみ出る形でズレているのを見つけました。
これで留まっていてくれたら良かったのですが、16日の本震によって崩れてしまいます。

■最初の大地震から5時間半が経過した第1スタジオ(撮影/2016年4月15日03:05)

FMCでは急遽『震災特番』の随時放送をこちら第1スタジオから実施しておりました。
ご覧の通り、棚からCDや書籍類、書類などの落下物はありません。機材も問題なしでした。

■最初の大地震から5時間が経過した第1スタジオ(撮影/2016年4月15日03:10)

ミキサー席の奥に元々「床の間」だった空間があります。その壁面(砂壁)に大きな亀裂が走っているのを見つけました。※16日の本震で、亀裂から下の部分が崩れ落ちました。

■最初の大地震から6時間半が経過した熊本市立大江小学校(撮影/2016年4月15日03:50)

比較的落ち着いてきましたので、スタジオ周辺の偵察に出ました。
大江小学校の校庭には避難者の車がズラリ。そして椅子やブルーシートに座り呆然としている多くの避難者の姿がありました。

■15日の夜明け(撮影/2016年4月15日05:47)

画面左側がlunedi(FMCスタジオ)、道路を挟んで右側が開新高校。
夜明けが待ち遠しかったです。

このまま治まってくれれば、FMCを含む多くの熊本県民の苦難は比較的軽いもので済んだかもしれません。


2016年4月16日01時25分 本当の試練はここからだった。
■16日「本震」(撮影/2016年4月16日01:51)

01時25分、再び益城町で震度7を記録したマグニチュード7.3の大地震。ここ熊本市中央区大江の震度は「6強」でした。
14日の地震が本震ではない‥という読みをしていた私でしたが、正直1週間〜1ヶ月くらいの間を置いて来るかも‥と思っておりました。
榎田家一家4人は「2スタ」に集まって夜を過ごしておりました。そろそろ寝ようかと思った矢先。それはやって来ました。
14日の大地震より確実に激しい揺れというより振動。「来たぞ!脱出!」そう叫んだ瞬間、停電。直ちに撮影用LEDライトを点灯。約8秒で戸外に脱出成功。
lunedi入口前は真っ暗闇。砂塵がモウモウと舞っています。
激しい余震。かつて起震車で体験した地面の揺れがいまこの町全体を襲っています。
開新高校の校舎も物凄い音を立てています。配水管が破断したようで、水が流れ落ちる音がしています。何度も鳴り響く緊急地震速報アラーム。津波注意報。
30〜40分くらいでしょうか。こうやって路上に立ち尽くしておりました。

■16日「本震」1時間後の第1スタジオ(撮影/2016年4月16日02:28)

余震の間隙を縫ってガレージから自家用車を動かし、lunediに隣接する月極駐車場(広くて安全)に停めて家族4人で避難。その間も車が左右に大きく揺さぶられます。
本震から1時間近く経って停電が解消されました。その際に1スタに偵察で入ったときの写真です。
棚や壁面のデジタルサイネージは問題ありませんでしたが、さすがに中身が飛び出し散乱しています。
いつも私達のトークを拾っていたスタジオマイク。そのマイクブームスタンドが垂れ下がっています。
この姿を目の当りにしたとき正直「終った‥」と思いました。
悲しさと寂しさが込み上げてきました。
それでも余震は容赦なく襲います。

■16日「本震」2時間半後のトイレ(撮影/2016年4月16日03:47)

余震の間隙を縫って必要な物品等を運び出します。
もう震度3や4ではひるみません。
「邪魔くせぇ!揺れてんじゃねーよ!」などと大声で叫びながら各部屋の被害状況を確認しました。
そのとき戦慄が走ったのがトイレの惨状。床が割れ落ちています。

■2スタの外壁が!(撮影/2016年4月16日05:49)

14日の地震で外側にズレていた外壁(土壁)が一部落下していました。
ぽっかり穴が開いています。

■2スタの外壁が!(撮影/2016年4月16日05:49)

内側から撮影。土壁(内側部分)が割れて崩落しています。

■2スタの外壁が!(撮影/2016年4月16日05:49)

土壁が崩れ落ちています。

■2スタの外壁が!(撮影/2016年4月16日05:49)

ガレージ側の白壁にクラック(ひび割れ)が多数。

■lunedi外周のブロック塀(撮影/2016年4月16日05:53)

割れています。黒いポールに支えられている感じで辛うじて倒壊せずにいます。

■大江小学校体育館に避難(撮影/2016年4月16日18:45)

間断なく余震が続いておりましたので避難所に移動。ここを拠点に放送を継続することにしました。


大地震の爪あと FMC最大の危機。
■4スタ(撮影/2016年4月17日11:29)

本震から34時間後、改めてlunedi(FMCスタジオ)内部の確認作業です。
土壁の一部が崩落して室内泥だらけになっております。天井に取り付けていた照明器具が外れてぶら下がっていました。

■lunedi外壁(撮影/2016年4月17日11:43)

本震の後の度重なる余震でクラック(ひび割れ)がさらに酷くなっております。

■lunedi外壁(撮影/2016年4月17日11:43)

本震の後の度重なる余震でクラック(ひび割れ)がさらに酷くなっております。

■lunedi外壁(撮影/2016年4月17日17:52)

lunedi入口の看板や掲示板があるブロック塀が割れていました。ショックでした。


FMCは健在なり!
■不死身の若大将!(撮影/2016年4月18日09:27)

この棚に置いていた書物等が殆ど落ちてしまった中で、こちら加山雄三(神!)のレーザーディスクだけはそのまま健在でした!
これを見た瞬間なんとも不思議な力が一気に沸いてきました。ヤル気が出てきました!

■FMC前線基地(前線スタジオ)旗揚げ!(撮影/2016年4月18日10:29)

外側は満身創痍ですが内側は被害軽微だった第2スタジオを「前線基地」にすることにしました。
使用済の発泡ボードの裏にマーカーで書きなぐった看板です。

■FMC前線基地の応急補修開始!(撮影/2016年4月18日10:59)

崩落した土壁の部分を覆う応急補修を廃材等を利用して行いました。

■FMC前線基地の応急補修完成!(撮影/2016年4月18日11:55)

多くの工具が1スタの奥で埋もれていたため、予備の貧弱なツールを使用しての不便な工事でしたが、これ以上の崩落を食い止めることに一応成功しました。

■FMC前線基地のスタジオ完成!(撮影/2016年4月18日14:40)

FMCは健在です!

■FMC前線基地の青空食堂w(撮影/2016年4月18日18:00)

腹が減っては‥というわけで。

■FMC前線基地の青空食堂w(撮影/2016年4月18日18:01)

立ち食いですが‥。

■FMC前線スタジオから続々放送中!(撮影/2016年4月19日15:21)

花岡山花岡、マウナケア詩音、キラウエア裕子が元気な姿を見せてくれました。

■メインPCなど主要機器は全て無事!(撮影/2016年4月20日10:56)

1スタに取り残されていた主要ツールや記録媒体が無事救出されました。
サイトのデータなども全て無事です。
良かったです!

■コラアゲンはいごうまん参上!(撮影/2016年4月20日12:19)

3年ほど前『日刊深夜快速』に出演してくれたタレントのコラアゲンはいごうまんさんが激励に訪れてくれました。
ようやく「笑い」が戻ってきました。

■コラアゲンはいごうまん参上!(撮影/2016年4月20日12:19)

コラアゲンはいごうまんさんが青空食堂テーブルに書いてくれたメッセージとサインです。

■QIC:1009収録!(撮影/2016年4月23日16:46)

被災中のためA枠とB枠だけの短縮版ですが、久しぶりにQICのテーマ曲が帰ってきました。
「さんけべえ(関西エリアのリスナーの皆さんに頂いたぬいぐるみ)」も健在です。

■前線スタジオ運行中!(撮影/2016年4月25日14:28)

スタジオ移転のその日まで「前線スタジオ」から被災した皆様を元気付けていきます!


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